鶫の書

鶫書房房主の古書蒐集と読書の記録です。

買った本

 2022年3月13日である。 

 

 特に何もないが、最近購入した本の報告。

 

 藪道子『つむぎの人:館山一子の歌とその生涯』(崙書房・1996年) 500円

 原奈保子歌集『寂光』(杉風会・昭和13年) 232円

 石毛源歌集『江南戦線』(砂子屋書房昭和14年) 函 100円

 植原秀之助歌集『朝の運河』(書肆舷燈社・昭和58年) 函 650円

 

 藪の本は館山一子の唯一の評伝で、あまり知られていないもの。原奈保子の歌集は〈寂光〉もの。石毛源の歌集は従軍歌集として著名なもので、石毛は、『山西戦線』の著者小泉苳三が主宰する「ポトナム」同人であった。最後に植原秀之助の歌集だが、これは〈あらたえ叢書〉第2篇である。「あらたえ」は、筏井嘉一系統の「創生」出身の高橋徳衛、石野勝美、植原らが興した結社で、市井派の良い歌人が揃っていた。