鶫の書

鶫書房房主の古書蒐集と読書の記録です。

古書愛好会

 2022年3月5日である。

 

 西部古書会館にて「古書愛好会」。本の少なさにびっくりした。中央の通路両側が何もないので、全部で五列しかない。ここで三十分以上時間を使わないといけない事情があったので、何度も見て、以下のものを買った。

 

 上村占魚『會津八一・俳句私解』(中央公論美術出版・昭和58年) 函 帯 100円

 『書斎』(三省堂昭和15年2月) 200年

 『書物礼讚』(杉田大学堂書店・大正15年1月) 300円

 

 『書斎』と『書物禮讚』は雑誌。

 『書斎』には「私の愛蔵書」の回答者の中に、松村英一、佐佐木信綱、大塚金之助、五島茂がいるからである。

 『書物禮讚』は、三谷草夫「歌集一覧」、尾崎久彌「蛇足録」(前半で三谷の一覧の訂正と補足をする)があるからである。ゆまに書房から復刻版が出ているけれども、これくらいならばと。

 

 今週ネットや近所の古本屋で買った古本。

 

 長谷川銀作歌集『烟景』(墨水書房・昭和16年) 100円

 長谷川銀作歌集『寸土』(長谷川書房・昭和27年) 署名 100円

 玉城徹歌集『徒行』(不識書院・昭和61年) 函 1000円

 吉田松四郎歌集『忘暦集』(短歌新聞社・昭和48年) 1500円

 

 長谷川銀作歌集『烟景』と『寸土』はそれぞれ二冊目だと思うが、一冊目がどこかに隠れているし、安いので買う。人間心理の観察に長けた端倪すべからざる歌の数々。別項で紹介する。玉城徹の歌集は近年さらに高騰気味なので安価と言える。吉田松四郎歌集『忘暦集』、これが長年探していたもの。千円以上の本も買うんだ、と自分に驚く。